こんにちは。ぽっくる(@pocclelife)です。
今まで妊娠中の生活についてブログに書いていましたが、2019年9月に出産しました!
出産レポ書こう書こうと思っていたのに、気づけばもう生後50日を過ぎていました…
Twitterでは出産直後にツイートしたのですが、一言でいうと、めちゃくちゃ危険(?)な出産でした。
36週5日での出産だったので、時期的にもギリギリ早産という扱いになってしまいました。
妊娠中はトラブルなく過ごしていたにも関わらず、一瞬の判断を間違えていたら赤ちゃんの命が助からなかった可能性もありました。
あとから考えると、本当にいろんな奇跡がつないでくれた命だなと思います。
臨月でも全然油断はできません(´;ω;`)
長くなるかもですが、これから妊娠出産を控えている人にはざっと読んでいただけたら嬉しいです。
出産直後のツイートは多くの妊婦さんに拡散され、イイネやリツイートなど5000件以上の反応がありました。
まずはざっとこちらのツイート読んでいただければと思います↓
取り急ぎの報告。昨日夕方から胎動の減少が気になり、カウントほぼ取れなかったので念のため深夜に受診。NST中、赤子の心拍低下→緊急帝王切開に。お腹から出てきたとき泣きませんでしたが、10分ほどで産声を上げてくれました。 一命を取り留め、現在大きな病院へ搬送…皆さんも胎動注意して下さいね→
— ぽっくる@36w5d→1m (@pocclelife) September 8, 2019
36週4日での出来事でした。今まで母子ともに健康的な妊婦生活でした。昨日も何も変わった様子なく、気になったのはいつも元気に動く赤子が静かだったことだけ。横になったり突っついたりしたけど3-4時間で数回(しかも弱い)しか動かなかったため、念のためと思って産婦人科に☎︎してNSTを行いました
— ぽっくる@36w5d→1m (@pocclelife) September 8, 2019
普通に心拍取れましたが、寝てるときと動いてるときの差がなく、少し長めに様子を見ることに。しかし体勢変えても一向に変化なく、途中で160くらいあった心拍が80.60.40…と乱れ始め、助産師さんがバタバタし始めました。そこから医者に連絡とり、緊急手術に。また詳細は後ほどまとめます
— ぽっくる@36w5d→1m (@pocclelife) September 8, 2019
とりあえずは赤子は息を吹き返し、私も無事に手術を終えました。まだ一瞬しか会えてないけど、今のところは別の病院で元気だそうです。何もかもが突然すぎて、まだ何も実感がない…
とにかく母子ともに命が助かってよかったです!!!
— ぽっくる@36w5d→1m (@pocclelife) September 8, 2019
追記
その後話を聞いたところ、赤ちゃんが呼吸できない時間が長く続き、出てきたときは重度仮死状態だったようです
母体に問題はなく、へその緒も絡まっておらず、今のところ全く原因は不明です
本当に妊娠出産は何が起こるかわからないですね…
日本の医療に感謝。そんな娘の誕生日は救急の日です pic.twitter.com/MUQ8jV0hsx
— ぽっくる@36w5d→1m (@pocclelife) September 9, 2019
目次
胎動が少ない?
2019年9月8日。
関東に最強クラスの台風が上陸し、私の住む千葉県には大きな被害が出た日のことです。
日曜日だったので旦那も休みで、昼過ぎまでもうすぐ産まれる赤ちゃんの名前を考えたりと普段通り過ごしていました。
夕方にはカフェにでもいって、そのあとは映画「天気の子」を見よう~とルンルンしていました。
出かける準備をしていたら、旦那の携帯に会社から電話。
夜直撃する台風の対策のため、急遽仕事に駆り出されてしまったのです…!
ややふてくされた私は一人でスタバに行き、買い物をして帰宅。
出かけてるときから、いつもより胎動が少ない気がしました。
心配なときは胎動カウントをとり、いつもは15分以内に数回は感じられていました。
それがこのときはほとんど感じられませんでした。
でもあまり深く考えず、「運転中だから揺れで感じ取りにくかったのかな?」くらいにしか考えませんでした。
胎動を感じやすい時間
帰宅して一人で夕食。
普段からよく胎動は意識していて、「ごはんを食べているとき」と「ソファで休んでいるとき」はいつも元気に動いていた赤ちゃん。
だけどこの日は食事していても動かない。
食後ソファに横になってみてもほとんど動かない。
少しずつ心配になってきました。
エンジェルサウンズ起動
以前の記事でも紹介していたエンジェルサウンズ。お腹の中にいる赤ちゃんの心音を聞ける機械です。
主に妊娠初期に生きてるか心配でよく使っていましたが、中期以降もたまに使用していました。
(中期以降は胎動があるので使わなくても生存確認できるんですよね…)
けっこうコツはつかんで、いつもは「赤ちゃんの位置はだいたいこのへん!」と、一発で心音を拾えていたのですが、このときはなぜかすぐに見つかりませんでした。
心音を拾うのに数分かかってしまい、それも違和感を感じたキッカケとなりました。
胎動カウント再び
仕事が終わったようでちょうど旦那からLINEが来たので、胎動がなくて心配なことを伝えました。
そしたら「胎動カウントしてみたら?」と言われたので、もう一度真剣にカウントしてみました。
ここが唯一の私の後悔なのですが、20時半頃カウント取ろうと思って横になったら寝てしまったんです…
目覚めたのが1時間半後。ここで寝ていなかったらもう少し早く助けられたのに…
22時過ぎにもう一度タイマーセットしてカウント。
いつも元気に動き回っていた赤ちゃんがほとんど動かない。
「出産が近づいてきたから動きがゆっくりになった?」とも考えましたが、やっぱり心配に。
よく「臨月は胎動がなくなる」という話を聞く方もいると思いますが、これは嘘です。
信じちゃダメです。ゆっくりにはなるかもしれないけど、出産まで赤ちゃんは動きます。
22時50分に旦那帰宅。
この時点で40分胎動なし。
旦那に伝えたら「明日病院行ってきたら?」と言われたのですが、明日じゃダメな気がしました。
深夜だから少し躊躇したけど、先日受けた産院の両親学級での助産師さんの言葉を思い出しました。
「臨月は胎動がなくなるという話が出回っていますが、臨月でも赤ちゃんは動きます。心配事があれば24時間私たちはいますから、いつでも電話してください」
この言葉がなかったら、私の性格的に「夜中にこんなことで電話したら迷惑だ…」と思って絶対連絡しませんでした。
23時に産院に電話。
状況を説明すると「念のため確認しましょうか」と言ってもらい、すぐに家を出発。
車で向かってる最中、一度だけ赤ちゃんが動いた気がしました。
深夜の産婦人科受診
<23時30分>
産婦人科に到着。
夜勤の助産師さんに対応していただき、準備してすぐNST開始。
モニターに安定して心拍160が表示され、「しっかり動いてますね」と、母の心拍じゃなく赤ちゃんの心拍であることを説明してくれました。
ひとまず安心したのですが、助産師さんいわく、「赤ちゃんが起きてるときと寝ているときで心拍に差が出る」とのこと。
(はじめてのNSTなので知りませんでした)
「変化がないのでもう少し様子見てみましょう」と言われ、赤ちゃんを起こそうと横向きになったり、お腹を揺すったりしたのですが、心拍に全然変化なし。
そうこうしているうちに、急に画面が赤くなり、160で動いていた心拍が、急に80、60、40…と下がってきたのです。
助産師さんが急にあわてはじめ、私には即酸素マスクが取り付けられました。
素人ながら絶対やばい状況だとわかりました。
このまま0になってしまうんじゃないかと、すごく怖かったです。
即・緊急帝王切開に
そこから「赤ちゃん苦しいからしっかり呼吸して!」と言われ、バタバタと院長に電話連絡、オペ準備が始まっていたようでした。
このときほど必死で呼吸したことはありません。
約10分後に院長先生登場。
「赤ちゃんの状態が良くないので今からすぐ出します」と、簡単に手術の説明を受け、急いで同意書にサインしました。
助産師さんに「急いで!」と言われ、何に同意したのかもわからず3枚ほど何も読まずにとにかく急いで名前を書きました。
このときほど急いで名前を書いたことはありません。
オペ準備の間、赤ちゃんの心拍は復活したり低下したり。
だんだん良くない数値が増えてきて、「しっかり呼吸して!」と何度も言われました。
手術着への着替え、オペ室への移動、とにかく「急いで!!」とずっと助産師さんに言われ続け、全てがMAXスピードで進みました。
心の準備なんてする間もなく手術台へ。
冷静に考えたらめちゃくちゃ怖いけど、赤ちゃんを助けるために気を強く持って挑みました。
手術開始
まさか自分が帝王切開になるなんて思っていなかったので、予備知識なし。
手術台に乗り、体を丸めて背中に麻酔を打ちました。
麻酔が効いたことを確認すると、すぐにお腹を切られました(´;ω;`)
「念のため…」と思って産婦人科に電話したところから、まさか1時間後にお腹を切られているとは思いませんでした。
病院とか注射とか痛いの苦手な私ですが、本当におびえる間もなく進んだので、もう流れに身を任せるしかありませんでした。
手術中も心拍がどんどん良くない数値になってきて、「しっかり呼吸して!」と何度も言われ、とにかく呼吸だけに集中しました。
赤ちゃん産まれる
<深夜0時40分>
何分かたったあと、医者たちの会話と動きから、赤ちゃんがお腹から出たらしきことがわかりました。
普通赤ちゃんが出ると「赤ちゃん出ましたよ!」「おめでとうございます!」の流れだと思うんですけど、私、何も言われなかったんですよね…
むしろこちらに悟られないように動いているような気さえしました。
そして普通お腹から出たらすぐに赤ちゃんが泣くはずなんですけど、一切泣き声が聞こえませんでした。
やはり素人ながら、良くない状況なのがわかりました。
でも不思議と一切ネガティブな考えにはならず、「この子は絶対大丈夫なはず!!!」と、根拠のない自信でいっぱいでした。
状況的に考えたら、全然大丈夫じゃなさそうなんですけどね…
手術室のはじっこのほうで、助産師さんが小声で「がんばれ…がんばれ…」って言っているのが聞こえました。
赤ちゃん呼吸ができていない
産まれて何分かたったあと、手術を受けながら、赤ちゃんの声らしきものが聞こえた気がしました。
数分後また聞こえて、「きっと赤ちゃんの声だ…!」と思いました。かなりか細い声。
助産師さんが近づいてきて、「聞こえましたか?おめでとうございます」と、ここではじめて言われ、顔の横に赤ちゃんが登場…!!!
良かった…!!!
これダメだったらおめでとう言われなかったパターンじゃないか…とめちゃくちゃ恐怖でした。
呼吸がうまくできていなかったため、泣けなかったようです。
赤ちゃん対面
一瞬だけ顔の横に現れた赤ちゃんは、赤黒くて顔が丸々していました。
こんなに緊迫した状況だったのに、はじめて顔を合わせたときの私の感想は、
「想像してた顔と全然違う…!!!」
というものでした(笑)
助産師さんが赤ちゃんをおでこにコツンとしてくれて、すぐに赤ちゃんは保育器へ運ばれていきました。
はじめましての対面時間は3秒しかありませんでした。
「赤ちゃん呼吸できていない時間が続いていたので、大きな病院でしっかり診てもらいましょう」と言われ、すぐに救急車が到着した音が聞こえました。
手術続行
一瞬の対面のあと、私の手術は続行。
手術なんてしたことないから知らなかったけど、麻酔って本当に痛みは消えるんだけど、感覚は残ってるんですね…(恐怖)
すごく内臓引っ張られる感じがして、胃のあたりが気持ち悪くなりました。
出血のせいか、途中から上半身の震えが止まらなくなりました。
「寒い?」と聞かれて、全く寒さは感じないんだけど、とにかく震えがとまらないという初体験。
そして、意外と手術が長い…。
もっとすぐ終わるものかと思っていました。
助産師さんが「もう少しで終わるからね!」と言ってくれたけど全然終わらず、「これはきっと気休めの言葉だ…」と察しました。
手術が終わるまで、とにかく気持ち悪い感覚と震えに耐えました。
手術終了
<深夜1時30分>
赤ちゃんが出てから50分…!
長かった…。
終了後、簡単に経過の説明を受けました。
- 赤ちゃんは心臓は動いていたものの、うまく呼吸ができていなくてだいぶストレスがかかっていたとのこと。
- そのため泣くこともできなかった。
- 母体に問題は見当たらず、へその緒も巻きついてなく、今のところ原因は不明。
容態は落ち着いてきたけど、念のため大きな病院で診てもらいましょうとのことで、院長と赤ちゃんは救急車で大学病院へ。
旦那も車で病院へ向かいました。
(産まれた日は心電図や点滴など、管でいっぱいでした)
帝王切開、手術後の経過
ここからは私の手術後経過のメモです。
<深夜2時頃>
感覚がなかった下半身に、徐々に感覚が戻ってくるのを感じました。
「え、もう麻酔切れるの…?」と、切れたあとの痛みを想像して怯える深夜。
内臓切ったのに、こんな早く感覚が戻ってしまうなんて…冷静に考えて、やばい。
<2時50分>
旦那からLINEあり。病院に無事到着して赤ちゃんは元気とのことで一安心。
私は徐々に強くなる痛みと戦う。どんどん痛くなる…。
最初は助産師さんが15分おきに来てくれていました。
<3時頃>
完全に麻酔が切れてきている…
助産師さんに「痛い…!」と訴えるが、まだ痛み止めは使えないと言われ絶望。
<3時15分頃>
引き続き「痛い…!!!」と訴えると、助産師さんが「痛み止め確認してきましょうか」と言ってくれました。
しかし、その後しばらく助産師さん現れず…。「あれはきっと気休めの言葉だ」と再び察しました。
<3時45分頃>
「今痛み止め持ってきますね」と言われるが、「きっとしばらく持ってこないだろう」と推測(もう期待することをやめた)。
とにかくお腹が痛くて、ずっと「うぅ…」と、唸っていました。
隣の部屋の人、ごめんなさい。
<4時15分頃>
ようやく痛み止めを点滴で入れてもらえました。
痛みが消えて快適!と思ったのも束の間、点滴が光の勢いでなくなって再び絶望。
しかも「痛み止めは残り2回しか使えないから、昼と夜まで取っておきましょう」と言われさらに絶望。
痛くて寝るどころではないですほんとに。
<5時40分>
意識もうろうとする中、旦那から「赤ちゃん元気」という報告と写真が届きました。
報告を見て私も少し元気になりました。
<9時>
旦那から赤ちゃんの動画が届き、めちゃくちゃ癒されました。
ただし、お腹はめちゃくちゃ痛い。
赤ちゃんのその後の経過
産まれた当日、大学病院では保育器(酸素40)に入り、点滴、経管でミルクを注入していたようです。
<大学病院の先生から言われたこと>
- 新生児仮死は時間とともに感染症が出てくることがある
- 髄膜炎も調べることがある
- ミルクが飲めない場合はチューブで1-2日
- 点滴は長ければ2-3週間、順調であれば2-3日
- 脳出血のリスクが72時間
- 新生児仮死の場合、新生児黄疸が出ることがある(25以上でビリルビンをあてる)
翌日には保育器酸素25になっていたようです(普段私たちが生活している場所は酸素21)。
3日後、医者から「低血糖や呼吸が心配されたがすべて回復。重度仮死の割には管もすぐ取れてとても元気」だと言われ、点滴がとれました。
もう保育器からも出ていいそうです。
わが子めちゃくちゃ強い…!!!
おそらく来週には退院もできるだろうとのことで、かなりの勢いで回復していたようです。
後遺症なども心配していましたが、MRIでも異常なし。感染症もありませんでした。
(3日目までは保育器の中でミルクを飲んでいました)
あとから聞きましたが、産まれたときのアプガースコアは2点だったようです。
アプガースコアは産まれたとき全赤ちゃんが評価されるもの。
10点満点中、7点以上が正常、4-6点が軽度仮死、0-3点が重症仮死。
2点って…!
今元気に生きていて本当によかった。
もしあの日台風が来なかったら、旦那が仕事に呼び出されなかったら、両親学級を受けていなかったら、エンジェルサウンズを知人から借りていなければ…
きっと誰かと一緒に過ごしていたら胎動へ意識は向かなかっただろうし、本当にすべてのできごとが奇跡でつながっていたなと思います。
後日担当医師から聞いたところ、「赤ちゃんが助かるギリギリのところだった」と言われました。
もう少し遅かったら最悪の事態になっていたと思うと、今考えても怖いです。
(胎動がなくなる前日、ふと思い立って撮影していた1枚)
1か月検診にて医師と話した内容(今回の原因と思われること)は別記事にて書いていきます。
→「重症新生児仮死となってしまった原因と考えられることー胎盤検査の結果ー」